『唾液の重要性、正しく理解していますか？』をWEB聴講

『唾液の重要性、正しく理解していますか？』をWEB聴講しました。

唾液は私たちの健康を支える重要な役割を担っています。お口の自浄作用や消化補助、虫歯予防から抗菌・抗ウイルス機能、さらには傷の治癒まで、多岐にわたる機能があります。
特に、唾液中のIgA抗体は口臭や誤嚥性肺炎予防に関与していることが明らかになり、唾液力を高めることが全身の健康につながる可能性が示唆されています。
この機会に、唾液の重要性を見直し、健康維持の第一歩を踏み出してみませんか？

唾液の7つの機能

① お口の汚れを洗い流す自浄作用
唾液はお口の中を洗浄し、食べかすや細菌を流し去ることで口腔の清潔を保ちます。この機能は虫歯や歯周病の予防に役立ちます。

② 消化機能
唾液にはアミラーゼと呼ばれる消化酵素が含まれ、食べ物のデンプンを分解し、消化を助けます。

③ 粘膜保護機能
唾液の粘性により口腔内の粘膜を保護し、乾燥や刺激から守ります。これにより傷つきにくい環境が作られます。

④ 虫歯を防ぐ緩衝機能
唾液はお口の中の酸を中和する作用を持ち、虫歯を防ぎます。食事後に酸性になりやすい環境を中性に戻す働きがあります。

⑤ ごく初期のむし歯を修復する坑脱灰作用
初期の虫歯が自然に修復される「再石灰化」を促進します。これにより歯を守り、虫歯の進行を抑えます。

⑥ IgAでの抗菌・坑ウィルス機能による感染予防
唾液中のIgA抗体は細菌やウイルスを抑え、感染症を予防します。この機能は免疫力向上にも寄与します。

⑦ 10種類以上の成長因子による創傷治癒機能
唾液には成長因子が含まれ、口腔内の傷を早く治す助けをします。この機能はお口の健康を維持する重要な要素です。

唾液の分泌量も増えIgA抗体が増える

唾液に含まれるIgA抗体が減少すると、虫歯になるリスクが高まることがわかっています。
逆に、IgAが多い方は舌の汚れが減り、口臭や口腔内の衛生不良、さらには誤嚥性肺炎を防ぐ可能性があるとされています。

電動歯ブラシを使うことでお口の掃除が効果的になるだけでなく、唾液の分泌量も増え、IgA抗体が増える傾向があると報告されています。
日々の歯磨きを通じて免疫力を高め、口腔と全身の健康を守りましょう。

電動歯ブラシを使う

お口の掃除は通常の手動歯ブラシでも可能です。
ただし、電動歯ブラシは特に以下の点で効果的とされています。

1.高い清掃力：電動歯ブラシは、毎分数千回～数万回の振動や回転により、手では再現できない細かい動きで歯の表面や歯間の汚れをしっかり落とします。

2.磨き残しを減らす：正しい使い方をすれば、手動よりも短時間で効率よく磨けるため、磨き残しが少なくなる傾向があります。

3.唾液分泌の促進：電動歯ブラシの振動が唾液腺を刺激し、唾液の分泌量が増える可能性が指摘されています。

4.舌の汚れ対策：舌ブラシ機能付きの電動ブラシを使用することで、舌の清掃がより簡単かつ効果的に行えます。

5.IgA抗体の増加傾向：唾液中の免疫抗体であるIgAが増える可能性があり、虫歯や感染症予防につながることが示唆されています。

日々の歯磨きに電動歯ブラシを取り入れることで、口腔内の健康を効率的に保つだけでなく、全身の健康維持にもつながります。

音波歯ブラシ

音波歯ブラシは、高速で微細な振動を発生させて歯と歯茎を清掃する電動歯ブラシの一種です。この振動によって水流や泡が発生し、ブラシが直接触れられない場所の汚れも除去しやすくなります。
歯科医も推奨することが多く、特に手磨きでは難しい歯間や歯茎周りの清掃が求められる場合に効果的です。

まとめ

唾液の持つ重要な役割についてWEBセミナーで学びました。
唾液は、食べ物の消化、口内を清潔に保つ自浄作用、虫歯予防、感染予防、粘膜の保護、傷の治癒を助けるなど、口腔と全身の健康に多岐にわたる効果があります。
特に唾液中のIgA抗体は、口臭予防や誤嚥性肺炎リスクの低減に寄与する可能性があります。
日々の口腔ケアで唾液分泌を促し、健康維持に努めることが重要です。



練馬区
はじめ歯科医院　中村橋