高血圧や不整脈の患者でも安全に!歯科医療のリスク管理
一般社団法人 日本有病者歯科医療学会 第14回学術セミナーを受講しました。
内容は、一般歯科診療を行う上で、何らかの基礎疾患を持ち全身的に配慮が必要な方への医学的基礎知識の研鑽と管理が行えるよう、かなり充実したものでした。
当院でも高血圧症、不整脈、心不全などの循環器疾患の方が多く受診されており、診療室血圧に基づいた脳疾患病リスクや、高血圧症の治療薬でも他の合併症によって選択薬が異なり、歯科治療時のリスク管理を学ぶことができました。
細菌感染が原因の感染症に対しては、様々な抗菌薬が使用されます。2014年に発表されたものですが、当時の抗菌薬の過剰使用や誤使用のままでは薬剤耐性菌が増加し、2050年にはがんでの死亡者数を上回る、との報告がされました。現在の抗菌薬の使用法は改善されてつつあります。歯が原因の細菌感染性疾患で死亡症例もあり、適正な抗菌薬の使用が重要であるとともに大きなリスク因子として高齢と全身疾患が挙げられていました。
血液疾患やがんなどの治療のため造血・免疫細胞療法を受けられ、重篤な口内炎がみられ日常の飲食がままならい場合の対処法も学ぶことができました。
この度の講演で、様々な疾患を併発した方々に安心して歯科治療を受けていただくための知識と対応のアップデートができ、大変意義のある講演を受講することができました。
練馬区
はじめ歯科医院 中村橋