『口腔疾患と亜鉛』(公社)日本口腔外科学会総会・学術大会聴講
第67回(公社)日本口腔外科学会総会・学術大会「口腔外科スキルアップのためのミニレクチャー」『口腔疾患と亜鉛』をオンデンマンド配信下で聴講しました。
亜鉛は人体にとって、必須微量元素の一つです。
亜鉛不足により以下の症状が見られることがあります。
- ・味がわからない
- ・食欲がない
- ・皮膚炎
- ・脱毛
- ・傷が治りにくい
- ・身長の伸びが悪い
- ・貧血
- ・口内炎
- ・元気がない
など
歯科では、口内炎、舌痛、味覚障害を訴えて来院される場合、亜鉛欠乏を疑うことがあります。
味覚障害、舌痛は、下記が原因で発現します。
⦅味覚障害⦆
- ・特発性(明らかな誘因がない)
- ・心因性
- ・亜鉛欠乏
- ・全身性(肝障害、腎障害、糖尿病、消化器疾患)
- ・薬剤性
⦅舌痛⦆
- ・糖尿病
- ・シェグレン症候群
- ・貧血(鉄欠乏性貧血、悪性貧血-ビタミンB12・葉酸欠乏症)
- ・微量元素欠乏症(特に亜鉛)
舌痛は上記の全身性疾患が見られない場合には、亜鉛欠乏や原因が次のように口内にみられることがあります。
- ・不潔な口腔環境
- ・舌を歯に押し当てる、唇を咬む
- ・鋭縁のある不良な補綴物
- ・口呼吸、唾液分泌障害、口腔乾燥症
- ・知覚神経障害
- ・歯科材料アレルギー
- ・扁平苔癬
- ・口腔カンジダ症
- ・ウィルス感染症
以上の原因に対し適切に治療行い、亜鉛欠乏には亜鉛補充を行います。
練馬区
はじめ歯科医院 中村橋