注意が必要!親知らず抜歯時の神経損傷リスクとは
第69回日本口腔外科学会・学術大会のオンデマンド配信を受講し、『初心忘るべからず、抜歯術のプロフェッショナリズム』というシンポジウムを聴講しました。特に、下顎の親知らず(智歯)を抜歯する際の技術や注意点について専門的に解説された内容でした。
下顎に埋もれた親知らずを抜歯する場合、歯が骨の中に埋まっているため処置が複雑になり、神経や周辺の組織を傷つける可能性が高くなります。そのため、治療には特に注意が必要です。
特に注意が必要なのは、下顎の親知らずを抜歯する際に以下の神経に損傷を与える可能性があることです。
1.下歯槽神経:傷つくと下唇にしびれや感覚の麻痺が生じます。
2.舌神経:損傷すると舌の感覚や味覚が麻痺することがあります。
この講演では、これらの神経麻痺だけでなく、他の合併症を防ぐための具体的な処置方法が示され、解剖学的知識と細心の注意を払う重要性を再認識しました。
親知らずの抜歯に伴うリスクと適切な治療方法
■ 親知らずの抜歯リスクと原因
親知らず(智歯)の抜歯には、以下のリスクが伴います。
1.下歯槽神経損傷
下顎骨内を通る神経を損傷すると、下唇や顎の一部に知覚麻痺が生じる場合があります。
2.舌神経損傷
舌に関連する神経を損傷することで、味覚や触覚が鈍くなることがあります。
これらのリスクは、智歯の位置や骨内での埋まり具合による解剖学的な要因が原因となることが多いです。
■ 最良の治療方法
1.事前診断
レントゲンやCTスキャンで智歯の位置や神経との関係を確認します。
2.慎重な処置
抜歯の際には、解剖学的知識に基づいた繊細な技術が必要です。
3.口腔外科専門医の受診
高度な知識と経験を持つ口腔外科専門医による治療が推奨されます。
■ 口腔外科専門医の意義
口腔外科専門医は、口腔内の疾患に特化した高い技術と知識を有しており、リスクの高い抜歯や外科処置を安全に行うための診断および処置方針を考慮します。
特に、合併症の予防やリスク管理において重要な役割を果たします。
親知らずの抜歯を検討されている方は、安心して治療を受けられる環境を選び、信頼できる専門医に相談することをお勧めします。
練馬区
はじめ歯科医院 中村橋