見逃さないで!口腔がん・咽頭がんの早期発見のポイント
『口腔がんを見落とさない!口腔粘膜疾患の診かたのポイント』をWEBで聴講しました。
口腔・咽頭がんは、がんの部位別罹患者数では全体で16位、死亡率は33.6%で14位、5年生存率は63.5%とされています。口腔がんは多くの場合、目視できる部位に発生するため、検診率を上げることで罹患者数は増加するかもしれませんが、早期発見によって死亡率が低下し、5年生存率が向上することが期待されています。
口腔がんへ進展する危険性がある疾患は「口腔潜在的悪性疾患」と呼ばれ、口内炎のような症状や潰瘍、痛み、表面の凹凸や硬さが特徴です。今回のセミナーで、この分野に関する診断知識をさらに深めることができました。
もし、2週間以上以下の症状が改善せず、治療を受けても変わらない場合は、口腔外科専門医の受診をお勧めします。
- 1. 治らない口内炎や潰瘍
普通の口内炎と違い、治療をしても2週間以上改善しない痛みや炎症がある場合。 - 2. 口の中の痛み
特に、何もしていないのに続く痛みや不快感があるときは要注意です。 - 3. 口の中や歯ぐきの表面に硬さや凹凸がある
触れると硬い部分があったり、表面がボコボコしている場合。 - 4. 口の中にできた白色や赤色の斑点
変色した部分が治らず、広がっている場合。 - 5. 飲み込みづらさや喉の違和感
咽頭がんの可能性があるため、特に長引く場合は専門医に相談するのが安心です。
これらの症状は「口腔潜在的悪性疾患」として、口腔がんに進展するリスクもあるため、早めの診断と対応が大切です。
用語注釈
口腔がん
口腔がんは、舌や歯ぐき、口の粘膜など、口の中にできるがんのことです。多くの場合、早期に発見されれば治療の効果が高いですが、進行すると治療が難しくなることがあります。
咽頭がん
咽頭がんは、喉の奥(のど)に発生するがんです。咽頭は、鼻と食道・気管をつなぐ部分で、飲み込みや発声にも関わります。早期発見が重要で、進行すると周囲の器官に影響を及ぼします。
がんの部位別罹患者数
がんの部位別罹患者数とは、体の部位ごとにがんを発症している患者の数を表したものです。このデータにより、どの部位のがんが多いかがわかり、早期発見や予防に役立てられます。
口腔潜在的悪性疾患
口腔潜在的悪性疾患とは、口の中にある一部の病変で、放置するとがんに進行する可能性があるものです。見た目は口内炎に似ていることもあるため、長引く場合は専門医の診察が必要です。
練馬区
はじめ歯科医院 中村橋