口腔外科専門医 はじめ歯科医院 中村橋練馬区 日本歯科大学新潟病院口腔外科臨床講師 日本口腔外科学会専門医

「歯科医師が知っておくべき金属アレルギーの基礎と臨床」を受講しました

MORITA WEBセミナー「歯科医師が知っておくべき金属アレルギーの基礎と臨床」を受講しました。
金属アレルギーは遅延型アレルギーで、症状発現まで10年かかることもあります。
局所性金属アレルギーと全身性金属アレルギーがあり、局所性の代表的な疾患には口内炎症状をきたす口腔扁平苔癬があります。
全身性には、手・足などの汗が出やすいところにアレルギー症状が出やすくなります。
歯科に汎用される金属金、『パラジウム』があります。
『金』のアレルギー陽性率は25%、『パラジウム』と交差反応する『ニッケル』のアレルギー陽性率も25%といわれており、歯科治療に使用される金属によるアレルギー発現の危険性を十分に認識して使用する必要があります。
口腔内使用金属が腐食しイオン化しやすく、アレルギー反応の発現リスクが高い要因として以下のことが考えられます。
①唾液・プラークと接する
②飲食物によってpH、温度が変化しやすい
③異種金属によるガルバニー電流が発現する
④咬合力による応力腐食
⑤歯ブラシによる擦過腐食

以上より、歯科治療にはセラミックを使用することで、金属アレルギーの発現を抑えることができるとのことです。

また歯性病巣関与による皮膚疾患として以下の疾患が挙げられます。
①掌蹠膿疱症
②肉芽腫性口唇炎
③乾癬
④結節性紅斑
⑤慢性多形痒疹
⑥貨幣性湿疹
特に①掌蹠膿疱症の治療法の第一選択は扁桃摘出・上咽頭治療ですが、次いで歯性病巣の治療が効果を示すといわれています。

皮膚に症状をきたす疾患には、歯科疾患が原因のものも多くあります。
難治性の皮膚疾患に罹患されていいる方は、担当医と相談の上、歯科受診をおすすめします。

歯科医師が知っておくべき金属アレルギーの基礎と臨床

pagetop

トップページ


東京都練馬区中村北2-18-8
新潟管財4号館 1階